椿はとても身近な花ですが、調べれば調べるほど奥が深く、謎めいてきます。
寒椿(カンツバキ)という名前でも冬に咲くわけではなく、茶人に愛される侘助(ワビスケ)、太郎冠者(タロウカジャ)、紅白絞りの漁火(イサリビ)等々、不思議な名前がついていたり…
絞り花も花弁の紅白のバランスや斑の入り方によって呼び名もかわり、立て絞り、半染め絞り、吹っ掛け絞り…
ほんとにたくさんの種類(日本だけでも1000種ほど)があるんですね。
さて、皆さまは奈良の有名な三つの椿「大和三名椿(ヤマトサンメイチン)」をご存じでしょうか。
・お水取りの頃に東大寺開山堂の庭に、咲く糊こぼし(良弁椿)
・伝香寺の散り椿は桜のように花びらが1枚ずつ散ることに由来します。
・百毫寺の五色椿は1本の木から紅、白、紅白絞りなど色とりどりの花を咲かすそうです。
いずれも3月下旬から4月中旬くらいまで楽しめます。
春の陽光を浴び美しく咲く椿を愛でに出かけませんか。
(※東大寺開山堂は非公開、伝香寺は要予約)