グラス物質
米国政府のFDA(米食品医薬品局)は、トランス脂肪酸を含む硬化油をグラス物質から外す決定をしています。
グラス物質とは普通の使い方をする限り一般的に安全(Substances Generally Recognized As Safe)とFDAが認めた食品あるいは食品添加物のことです。
トランス脂肪酸のリスク
トランス脂肪酸は、超悪玉脂肪酸ともいわれ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高め、肥満やアレルギー疾患の増加、母乳移行による胎児への悪影響が確認されています。トランス脂肪酸が有害である多くの報告に伴い、WHO(世界保健機関)もトランス脂肪酸の規制強化を推奨し、世界的にトランス脂肪酸を含んだ油脂の流通を禁止したり、食品含有量表示を義務付けている国が増えていますが、日本は立ち遅れています。
トランス脂肪酸を含む食品
トランス脂肪酸は、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、クリームなどに多く含まれます。ファットスプレッドはJAS規格ではマーガリン類とされ、マーガリンと同様な使われ方をしており、ショートニングは、クッキーやビスケット・パイなどの焼き菓子、ケーキ、パンに練りこみ、アイスクリームに添加したり、またフライ用の揚げ油はドーナッツ類、ポテトフライ、鳥の唐揚げなど各種揚げ物に広範囲に含有しています。トランス脂肪酸が多いショートニングを平気で使っている事業者や、市販のマーガリンでも、毎朝パンに塗るだけで平均摂取量の2倍近いトランス脂肪酸の含有量が高い商品も流通しています。
日本でも、トランス脂肪酸の表示の義務化、トランス脂肪酸の法的規制は、先進国として当然の課題です。