今月ご紹介するのは日帰り・名古屋レトロぶらり旅です。
午前9時に名古屋着。まずは繁華街「栄」に行ってみることにしました。(市営地下鉄:栄)。
レトロ1『名古屋テレビ塔』
この塔に見覚えのある方はいませんか?
小学生の社会見学(修学旅行?)で筆者は訪れました。
名古屋のランドマークで当時は「名古屋テレビ塔」と言いました。
現在は「MIRAI TOWER」と横文字の名前が付けられています。
昭和29年(1954)年(東京タワーよりも古いんです!)日本で最初の集約電波塔として建設された観光タワーで、展望台から名古屋の街を眺めたワクワク感を思い出します。
時は流れ、タワーは改装されて世界初のタワーホテルも誕生(2020年)。2022年には全国のタワーとして初の重要文化財に指定されたそうです。
レトロ2『喫茶GLORIA』
タワーから少し南へ行くと久家大通沿いに昔ながらの「喫茶 GLORIA グロリヤ」を見つけました。
店内にはマッチで火をつけるタイプの石油ストーブが赤く燃えていて、お店の雰囲気も“ゆるり”としています。
居心地が良くて長いしてしまいました。(喫煙可なので苦手な方はご注意)
「喫茶 GLORIA グロリヤ」 |
昭和な雰囲気をかもす店内 | ふわとろ卵トーストのモーニングは美味です |
レトロ3『覚王山エリア/日泰寺』
次に訪れたのは栄駅から市営地下鉄で10分程の覚王山、名古屋東部にあり歴史と文化の街として知られるほか、近年では若いクリエーターや注目のスイーツのショップも楽しめる街です。
朝の空気が清々しい日泰寺参道をぶらぶら歩いて10分ほどで日泰寺が見えてきました。同寺はタイから分骨されたお釈迦様の御真骨が安置されているそうで、名前も日本とタイのお寺を意味しています。タイを象徴するゾウが2頭祀られるなど異国情緒が漂い境内の広さもあり大らかな印象でした。
レトロ4 『覚王山エリア/揚輝荘』
さて、続いては日泰寺から歩いて5分のところにある揚輝荘へ向かいます。
ここは大正から昭和初期にかけて初代松坂屋社長・伊藤次郎左衛門祐民の別荘としてつくられ、約1万坪の敷地には周囲の自然をいかした池泉回遊式公園も設えられています。
聴松閣:ハーフティンバー様式を取り入れた山荘風の迎賓館 | 「いとう」と彫り込まれた造り付けの家具や家紋をあしらった暖炉などのある豪華な雰囲気の食堂でした。いまは喫茶室として南庭園を眺めながらゆっくり休憩できます。 |
英国風の客間。単なる個人の別荘にとどまらず、各界の要人や文化人が集う社交の場でもあり、アジアの留学生が寄宿する国際的なコミュニティの場でもありました。 | 地下には旧演舞場もあり、レリーフなどにインド様式の意匠もみられます。 | |
各部屋には英国風、中国風、インド風の意匠が施されており、祐民のこだわりがみられます。 | 留学生が描いた壁画も残されています。そして地下には秘密の地下トンネルも! | |
北庭園にある茶室、三賞亭 | 庭園の向こうには日泰寺の五重塔がみられます |
祐民は江戸時代から続く「いとう呉服店」を明示43年に株式会社にし、名古屋で初となるデパートメントストア形式の店舗を栄に開店した実業家であり、国際感覚や風流風雅を好む粋人でもあったようです。聴松閣の入館料は300円ですがどの部屋も見ごたえあり、北庭園は無料で見学できます。
甘くないみたらし団子
小腹がすいたので参道沿いにある「つる屋」でみたらし団子を買いました | みたらし団子といえば、甘からいイメージですが名古屋のみたらし団子は醤油味! |
覚王山エリアには「えいこく屋(紅茶専門店)」「覚王山フルーツサンドイッチ」「梅花堂の鬼まんじゅう」「覚王山アパート」「美術館」などなどグルメやクリエイティブ雑貨のショップ、アートまで見どころ満載なのでテーマを決めて巡るのがおススメです。
レトロ5 大須の老舗『うなぎのやっこ』
この日最後の目的地は、大須観音の南東・仁王門通沿いに店を構える「うなぎのやっこ」。創業1920年の老舗です。(大須観音駅は覚王山から地下鉄で20分)店構えは(店内も)昭和の面影をいまに伝える歴史を感じさせる佇まいです。秘伝のたれをつかった「ひつまぶし」をいただき大満足の1日となりました。(すみません!美味しくて写真を撮り忘れました)
日帰りでも存分に旅気分を味わえる名古屋、また訪ねたくなります。(取材は2023年12月)