♥更年期と更年期障害
一般に女性は40代後半になると卵巣機能が衰え、女性ホルモンが減少します。この女性ホルモンが減少する過渡期が更年期で、早い人では40歳前後から、遅い人では55歳以後に始まります。
更年期障害は、肩こり・のぼせ・偏頭痛・めまい・耳鳴り・冷え性・不眠、またうつ症状・モチベーションの低下など精神症状を伴う場合もあり、午前中に症状が強く表れる傾向があります。
この時期には人生の大きなイベントが重なることも多く、更年期障害の誘発や重症化の要因になります。また、性格的に更年期障害をおこしやすい方もいます。ただ、更年期の女性が必ず更年期障害を起こすわけではありません。
♥更年期の診断
更年期の診断は、ホルモン検査によります。更年期には卵巣が分泌する女性ホルモンが低下します。
そして、脳底部にある脳下垂体(卵巣の司令塔)が分泌する2種類の指令ホルモンが増加し更年期の指標になります。
※E2(エストロゲン)は減少、FSH(卵胞刺激ホルモン)は増加
また、更年期には骨粗しょう症・脂質異常・卵巣がんなどに注意してください。
♥更年期障害の治療
更年期障害の治療には、
(1)ホルモン補充療法
(2)漢方治療
(3)抗不安薬や抗うつ薬
(4)自律神経調節薬などの薬物療法
(5)カウンセリング・心理療法
などが行われています。
大切なことは、その人の症状に合わせた治療法の選択です。
十分に説明を聞いて納得した治療を受けましょう。
また、趣味をもったりスポーツに参加するなど生活に変化をつけることも大切です。