アシタバは本来、伊豆諸島や房総半島、伊豆半島、紀伊半島などの温暖な
海岸に自生する植物でその名前の通りとても強健な大型の植物です。
葉、茎、根はビタミン類やミネラル、食物繊維が豊富で滋養強壮効果で
知られ、健康食品の加工用として多く流通しています。
2、3年で花が咲きますが株を長持ちさせるために、早めに花茎は摘み取ら
てしまうことが多いようです。
アシタバの効能は古来より知られ伝説にも登場しています。
不老長寿を願う秦の始皇帝の命を受けた徐福は「はるか東方の海上に蓬莱・
方丈・えい州の三神山があり、そこに住む仙人が最高の不老長寿の仙薬を
持っている」と妙薬を求めて東方へ船出し、その仙薬がアシタバだったと
伝わります。
日本では、保元の乱に敗れ伊豆に島流しにされた源為朝が飢饉(ききん)の
時に食用としてアシタバを教えて島民を救ったとされています。
三宅島が噴火した時に火山灰の下から最初に芽吹いたのがアシタバだったと
言われ、厳しい自然環境に対峙する島民の方々の希望にも繋がったことでしょう。