いかがでしょう!なんとも艶やかな花姿ですね。
甘い香りが漂ってくるので部屋に居ながらにして
「ああ、花が咲いたな」
とわかると友人は言います。
ひと夜限り、純白の大輪の花を咲かせ翌朝にはしぼんでしまいます。
左の写真にしぼんだ花が見えますね。
湯沢浩史博士の「花おりおり」(朝日新聞社)によると
昭和天皇が皇太子時代の大正12年に台湾を訪れた際に花の名をたずねられ、
田健治郎(でんけんじろう)総督がとっさに答えたのが「月下美人」だったとのこと。
ご宿泊は台湾総督官邸で、その敷地内の庭には
亜熱帯性植物が選ばれて植樹されていたそうです。
ゲッカビジンはメキシコの熱帯雨林が原産のサボテン科の植物です。
皇太子はこのエキゾチックな南国の花を愛で芳香を楽しまれたことでしょう。
それにしても皇太子行啓の一大事に、
田総督はよくぞ当意即妙の命名をされたと感心します。