Vol.36 2010.12.06 40歳以上で急増する卵巣がん

★卵巣がんになる人が増えています
図1が示すように、罹患数はここ30年の間に約3倍以上に増え、年代別では40歳代以降に急増します。(図2)卵巣がんの増加は、初経年齢の若年化、晩婚化、少子化などにより一人の女性の経験する月経回数が増加していることも一因になっていると考えられています。

★早期発見が難しいがん
卵巣は子宮の両側にある親指ほどの小さな臓器で、体外と直接つながっていません。したがって簡単に細胞を採取できません。そこが子宮がんと大きく違います。早期には自覚症状もほとんどなく、診断がついた時点では約7割がすでに進行性がんになっています。

★「経膣エコー」検査で定期的にチェックを
経膣エコー検査(超音波検査)は、子宮がん検診と同時に行えます。短時間で済みますし、痛みもほとんどありません。血液検査による腫瘍マーカーも手軽に行えますが、初期の卵巣がんは検出できません。

★子宮内膜症から、がんに移行することも
一部の卵巣がん(明細胞がん・類内膜腺がん)は、子宮内膜症から発生することもわかってきました。卵巣にできた子宮内膜症は、経過に注意しなければなりません。
経膣エコー検査は、子宮筋腫や子宮内膜症検診としても有効なので、20歳を過ぎたら検診を受けましょう。

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