Vol.39 2011.03.07 女性と花粉症の治療

★ 花粉症の治療・ステロイド注射は要注意

花粉症の主な治療法は以下のとおりです。

①抗原の回避・除去…花粉が鼻や目に入らないようにします。
②お薬による治療…服薬、点鼻薬、塗り薬などがあり、最も一般的な治療です。
③手術療法…レーザーを鼻粘膜に照射して、花粉への反応を抑えます。
④減感作療法…アレルゲンとなる花粉を少量ずつ注射して免疫力をつけます。長期的な治療なので時間がかかります。

ほかにもいろいろな民間療法があるようですが、とくに気をつけて頂きたいのは、ステロイド注射です。局所的な投与と違い、生理がとまってしまうなど強い副作用も懸念され、お薦めできません。これから妊娠を希望する女性は避けたほうがいいでしょう。「注射1本でつらい花粉症から開放される」そんな治療法には要注意です。
当院では、②の抗アレルギー薬、漢方薬、点鼻薬等の処方を行っています。飛散前からの服用が効果的で翌年の花粉症の増悪を抑える効果もあります。

★ 生活で気をつけたいこと
花粉情報をチェックして、飛散の多い日や時間帯は外出を控えましょう。外出時には、マスクやメガネを着用し、帰宅後は、衣類についた花粉を落としてから入り、洗顔、うがい、鼻をかむことをお忘れなく。アロマセラピーでは、ユーカリ、ティートリー、ラベンダーなど精油をティッシュやハンカチに1 滴たらして吸入すると、鼻づまりが軽減され、ぼーっとした頭もクリアに。手軽に活用できるのでお試しください。

★ 妊娠中の花粉症治療
妊娠中や授乳中には、抗アレルギー薬などの内服薬は避けた方がいいでしょう。点鼻薬、点眼薬は皮膚からの吸収が少ないので、比較的安心して使えます。漢方薬では、鼻粘膜の腫れや充血を抑える麻黄(まおう)を含む、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などが有効です。
レーザーによる手術療法は、妊娠、授乳に影響はありません。耳鼻科専門医とご相談ください。

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