vol.69 2013.09.02 卵巣がんの現状と検診

★  閉経後にこそ卵巣がんのリスクは高まります
閉経したのでもう卵巣の病気は安心。そんなイメージはありませんか。
これは間違いです。卵巣が頑張って働いてくれた生理も終わりやれやれ、とホッとしたくなりますが、
残念ながら卵巣がんは40歳代以降に急増しています(図2)。
つまり閉経後にこそ卵巣がんは注意しなければいけません。

★ 卵巣がんの唯一有効な検診法は「経腟エコー」
卵巣がんは進行の早いがんです。初期には自覚症状がほとんどないため、診断がついた時点では約7割がすでに進行性がんになっており、死亡率が高いのもそのためです。血液検査による腫瘍マーカーは手軽に行えますが、初期の卵巣がんは検出できません。

卵巣がんを予防する唯一有効な検診方法は経腟エコー(超音波)検査です。子宮がん検診と同時に受けられます。短時間ですみ、痛みもほとんどありません。40歳以降は毎年の受診を推奨します。

 

★ 子宮内膜症から、がんに移行することも
一部の卵巣がん(明細胞がん・類内膜腺がん)は、子宮内膜症から発生することもわかってきました。卵巣にできた子宮内膜症は、経過に注意しなければなりません。

経腟エコー検査は、卵巣良性腫瘍、子宮筋腫や子宮内膜症検診としても有効なので、20歳を過ぎたら検診を受けましょう。

 

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