この記事(京都新聞の人がたまたま乗車していた)の新幹線に乗り合わせてしまった ( ̄∇ ̄|||) 編集部員の話を聞いてください!
友人と東京、横浜へ「多世代対応型のテラスカフェ」の視察を兼ねて、5月末から6月2日の予定で旅行中でした。翌日用事のある友人は6/1にひと足早く帰路につき、筆者は1人で横浜に連泊し、2日午前中に用事を済ませた後に新横浜駅、午後2時18分発のぞみ新大阪行きの新幹線に乗車しました。
あいにく3人席の真ん中席しか空いておらず、「まあ、2時間のしんぼう」と高をくくっていたのです。
両隣の若いお兄さん達は熱心にスマホで遊んでいて、充電コンセントを借りたかったのですがずっと使用中で使えず。昼ごはんに買った崎陽軒のシュウマイ弁当も両隣に気がねして食べられず。「まあ、しょうがない」と本を読んだり、まどろんだりしていました。
午後2時50分台風の大雨のため新富士駅付近で停車
「運転再開まで相当な時間がかかる見込み」
とのアナウンスが繰り返し流れました。
“相当”っていつまでなんやろ?
「まあ、しょうがない」とあきらめて、
座席で伸びたり縮んだり、時おり車内を散歩しながら待っていました。
それから待つこと、約6時間∑(゚д゚lll)
「関東、東海地区の大雨の影響により全列車の運転中止と決定しました。明日以降の運転予定は一切決まっていません」
の放送の後、午後8時過ぎに列車は少し移動して新富士駅のホームに停車しました。
「駅周辺のホテルは満室で、最寄りのコンビニは徒歩10分かかる」
「え~⁉」車内にどよめきが、、だって外は真っ暗闇でものすごい雨風の嵐、「新富士」ってどこ??
促されるまま下車したもののその後、ミネラルウォーターとカロリーメイトが配られただけでJRからの説明はなしฅ*゚ロ゚)ฅハ-?!!
人生3つめの坂「まさか⁉」です。
携帯の充電が乏しい、土地勘ゼロ、長時間待機で疲労、外は猛烈な風雨、タクシー待ちの大行列、、というか、私はどこへ行けばいいんでしょう?!
「どうする家康、、じゃなくて、、どうする私」
大ピンチを救ってくれたのは情報通で旅行慣れした友人でした。
「新富士駅周辺のホテルは全部満室で、少し離れますが富士宮市にゲストハウス、寝るだけのカプセルホテルみたいなとこなら何とかとれそうですがどうしますか」
どうするもこうするもないですよね。嵐のなか駅で寝るなんてムリ。
「Thank you!なんでもオッケー!おさえて」
という訳でタクシーを2時間ほど待ち、20分ほどかけてようやく宿に到着したのは午後11時過ぎでした。
大冒険?の末にたどり着いたCABIN House YADO 富士宮は、いわゆるバックパッカーの若者たちや富士登山の人たちが宿泊する簡素だけどリーズナブルなニュースタイルのホテルでした。
分かりやすくいえば、相部屋の格安ホテルです。共同のトイレ、シャワー、リビング、カーテンで仕切っただけのベッド←これは衝撃的Σ(゚Д゚)!!がズラリと並んでいました。なんでもドミトリーベッドというらしいです。
初めはおっかなびっくりでしたが、翌朝、冷静に見渡してみると施設は新しくて小ぎれい、Wi-Fiもあり案外、快適だと判明。何より安い!新幹線もまだ動いておらず、しかも駅は大混雑のカオス状態だと分かり、それならここでゆっくりしよう!と腹をくくり、連泊することにしました。
切り替えはやっ!(。・ ω<)ゞ
そんなわけで午前中はぐっすりと眠り午後から町の散策へ
清浄な気配漂う本宮浅間神社 | 富士山世界遺産センターは見ごたえあり |
富士宮といえばB級グルメ「焼きそば」、露店で腹ごしらえしてすっかり観光モードです。
1人旅でつまらないのは1人でする食事です。すみません、偉そうに言いましたが1人旅は初めてです。
地元の商店街にあるおしゃれなインテリアショップの店主と仲良くなり、夕食に1人でも入れそうな美味しい料理屋を紹介してもらいました。
ご夫婦でされている季節料理の店「水しま」は宿からスグで、心づくしの料理と店主の人柄も良く、おしゃべりするうちにすっかり身も心もほぐれました。
さて、疲れも癒えたので帰ろうかなと思いつつも観光協会をたずねると
「富士山世界遺産登録10周年の記念の年なので明日の日曜日は観光バスが無料です!ぜひ!」
と勧められたので翌日、参加することにしました。
強力くんツアー | 富士山西側を周遊 |
力強い音止の滝 | 白糸の滝 |
大波乱の末に思いがけず滞在することになった富士宮市ですが、地元の皆さんがとてもフレンドリーで親切でした。
立ち寄ってみたギャラリーで留守番をしていたお兄さんによると染色家など、アーティストもたくさん東京から移住して来ているとの事でした。
お話もおもしろい方ばかりですっかり打ち解けて楽しかったです。結局、嵐の日を入れて3連泊してしまいました。(3泊で1万円くらい!)
人生の「まさか⁉」は美しい富士山と地元の人の人情にふれる貴重な体験となりました。
追伸
そうそう崎陽軒の弁当はホテルでシャワーを浴びたあと零時頃に食べました。味は、、ビミョウ。
あの新幹線に奈良へ帰る中学の修学旅行生が乗っていたそうです。他人事ながらお気の毒、先生方はほんとうにご苦労様でした。
それと、列車で幼い子ども2人を連れたお母さんが車両と車両の間のスペースで泣いておられました。退屈していた筆者が3歳くらいのお兄ちゃんとじゃんけん遊びをするとニッコリ、お母さんも微笑まれてちょっとホッとしました。新富士駅からどうされたのかは不明です。東京在住の娘さん宅から帰る京都のご婦人とも同宿となり、2人で愚痴を言い合えたので助かりました。後で知りましたが多くの人が列車ホテルや駅待合室でひと夜を過ごされたようです。関係された皆様、本当にお疲れさまでした。