一般女性は45~50歳になると卵巣機能が衰え、分泌される女性ホルモン量が減少してきます。この女性ホルモン減少の過渡期を更年期と呼びます。
この時期には生理不順や不正出血などの異常が起こりやすくなります。もちろん更年期には個人差があり、早い人では30歳代後半から始まり、遅い人では55歳頃始まります。
卵巣が分泌する女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、生理周期にともない増減します。
これらの女性ホルモンは、脳下垂体とよばれるホルモン中枢(頭蓋底にある)から分泌される性腺刺激ホルモンにより調節されています。性腺刺激ホルモンには、黄体化ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)があります。LH/FSHの正常値は性成熟期には共に3~10mIU/mlですが、更年期になってエストロゲンが減少するとLH/FSHが増加します。すなわち、働きが悪くなった卵巣に「もっと働きなさい」と激をとばす役割をします。LH/FSHは 約30~150mIU/mlまで上昇して更年期の指標になります。