【フリーラジカル】
最近、フリーラジカルや抗酸化食品などの言葉を耳にする機会が増えました。まず、「フリーラジカル」ってなんなのでしょう。一般の分子は、原子核の周り を回る電子は2つで1対となることで安定な状態を保っています。ところが、何らかの原因で対電子が1つになってしまうと、不安定で攻撃的な状態になり、周 囲から電子を奪って1対になろうとします。この対電子を失った不安定な状態を「フリーラジカル」と呼び、フリーラジカル状態の酸素(活性酸素)の1種が スーパーオキサイドラジカルです。そして、スーパーオキサイドラジカルは、他の物質の電子を奪って(還元)安定状態になりますが、電子を奪われた(酸化) 物質は、またフリーラジカルとなって他から電子を奪おうとします。こうして、連続的におこる電子の奪い合いの過程で細胞膜を傷つけ、多くの疾患の原因とな ります。
【抗酸化物質】
ただ、生体にはフリーラジカルに対する生体防御機構が存在します。例えばスーパーオキサイドラジカル中和酵素(SOD)は、スーパーオキサイドラジカル を過酸化水素と酸素に変換します。その他、生体が持っている強い武器が、みなさんご存知のビタミンEやビタミンC、ベータカロチンなどの抗酸化物質です。 これらの抗酸化物質は、フリーラジカルから細胞膜を守ることで、癌や動脈硬化など様々な疾患の予防につながっています。
抗酸化作用の主役はビタミンEといえます。そして、ビタミンEの酸化には、ビタミンCや最近はやりのCoQ10などが還元作用を発揮します。また、ビタ ミンCの酸化には、フランス海岸松から精製するピクノジェノール、α-リポ酸やグルタチオンなどが還元作用をもっています。
【テイク10】
前述のような表現をすると、サプリメントがとても有効のように感じますが、ここで大切なことは、多くの食材をバランスよく摂取することなんです。日本食 に使用される野菜のほとんど全てが抗酸化作用をもっています。生活習慣の中の提案として、1日10分の軽いストレッチ(2-3セット)、1日に10種類の 食品摂取(卵、牛乳、大豆、肉、魚、ヤサイ、海草、果物、イモ、油)を健康管理に役立てて下さい。
