Vol.46 2011.10.03 HPV4価ワクチンとは?

★ 4価ワクチンの特徴

20~30歳代に急増している子宮頸がんを予防するワクチンは、現在2価ワクチンと4価ワクチンの
2種類があります。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は約100種類ありますが、子宮頸がんの病因となるヒトパピローマ
ウイルスは約15種類で、ハイリスクHPVと呼ばれます。このハイリスクHPVの中で、子宮頸がん
の原因として最も多い16型・18型の感染を防ぐのが2価ワクチンです。
4価ワクチンは、16型・18型に加えて、尖圭コンジローマ,外陰・膣上皮内腫瘍の原因になる6型・11型のウイルス感染も防ぎます。対象は9歳以上の女性で、初回、2か月後、6か月後の3回、接種します。

HPVが引き起こす病気は?

●HPV16型・18型に関係するもの
【子宮頸がん】

●HPV6型・11型に関係するもの
【尖圭コンジローマ】
1~3ミリほどの良性のイボのような突起が性器や肛門のまわりにできる病気。
15~29歳の女性に多く発症し、再発をくり返します。妊婦が発症すると母子
感染によって新生児に影響がでることがあります。

【外陰上皮内腫瘍】外陰がんに先行してみられる場合があります。HPV感染によるものは半数程度。

【膣上皮内腫瘍】膣がんへと進行する可能性があります。

★ 途中で4価ワクチンに変更できる?

ワクチンの切り替えはできません。既に2価ワクチンを接種した方は、4価へ
と変更することはできません。同じ種類のワクチンを3回接種してください。

★ ワクチンの予防効果は?

16型・18型の2種の発がん性HPVの感染はほぼ100%、子宮頸がん全体の
70%以上を予防し、効果の持続期間は20年以上と推定されています。但し、
100%子宮頸がんを予防することはできません。ワクチンの接種と定期的検
診を併用することを推奨します。

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