Vol.60 2012.12.03 更年期の不調・過活動膀胱と尿もれ

★ 腹圧性尿失禁
尿意は感じていないのに、咳やくしゃみをしたとき、重い荷物をもちあげたときなど、おなかに力が入ったときに尿がもれてしまうことをいいます。こうした症状は、骨盤のなかで子宮、膀胱、尿管などを支えている「骨盤底筋」という筋肉が弱って起こります。骨盤底筋が弱るおもな原因は、出産や加齢で、肥満なども関係しているといわれています。

過活動膀胱
急に強い尿意をおぼえる、昼夜とわずに何度もトイレにいく、トイレが間に合わない、といった症状があり、このところ注目されるようになった病気です。原因のひとつに、脳神経のトラブルが関係していることがあります。脳の指令と膀胱の筋肉がうまく連携してはたらくことができず、少ししか尿がたまっていないのに尿意を感じてしまいます。また骨盤底筋のトラブルで症状がでることもあります。

 ★治療と骨盤底筋体操
腹圧性尿失禁には骨盤底筋を鍛える体操が有効です。緩んでしまった骨盤底筋を鍛えて、子宮や膀胱が下がるのを防ぎ、尿道や肛門をしめる力やコントロールする力をつけて、尿もれを防ぎます。ふだんの生活のなかで無理なくできるので継続して行いましょう。ほかに薬物療法や膀胱をつりあげるなどの外科的手術療法があります。

 

過活動膀胱は薬物療法が一般的です。腹圧性尿失禁と同様に機能が弱った骨盤底筋や膀胱を鍛える体操で尿トラブルの改善が期待できます。女性の尿トラブルは子宮の病気が関わっていることもあるので、不快な症状があるときは婦人科でまずご相談ください。必要に応じて泌尿器科を紹介してもらいましょう。

※骨盤底筋体操 (アステラス製薬・排尿トラブル改善.COM)
http://www.hainyou.com/w/attention/02.html

 

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