vol.63 2013.03.04 風疹に注意

★ 妊婦の風疹感染は要注意
風疹はウィルスによる急性の発疹性感染症で、おもな症状は発疹、発熱、リンパ節の腫れなどです。一度かかると大部分のひとは抗体ができて感染しませんが、抗体のない女性が妊娠4~15週までに感染すると、胎児に白内障、心疾患、難聴などの「先天性風疹症候群」がおきたり、流産のリスクが高まるおそれがあります。
実際に昨年からの風疹の大流行の影響をうけて、全国で「先天性風疹症候群」の赤ちゃん6人が報告されています。

★ 東京・昨年同時期の32倍発症
風疹は春先から初夏にかけて発症する感染症とされていますが、今年は2月中旬までに首都圏では260人が感染。その数は昨年の同時期の32倍です。
国立感染症研究所の調べ(2012年)によると、人口100万人当たりの罹患数は、兵庫県34.2、沖縄県23.0、大阪府22.5、東京都17.9、京都府10.2、神奈川県8.8、福井県8.7、奈良県8.6、滋賀県8.5、山梨県7.0でした。
患者の8割が子どもの頃に予防接種を受けていなかった成人男性(20~40代)ですが、最近では20代の女性も増えていて、女性の罹患者のうち出産年齢とされる女性の割合が72%をしめ、その影響が心配されています。
(詳しい調査結果は下記を参照)
http://www.nih.go.jp/niid/images/idsc/disease/rubella/2012pdf/rube12-31.pdf)

★ 予防法はワクチン接種
妊娠5か月までの妊娠中の方はできるだけ人混みの多いところは避けましょう。
風疹を予防するにはワクチン接種しかありません。
妊娠を希望する女性、また現在妊娠中の女性の夫や同居する家族で、
これまで風疹にかかったことがなく、接種もしていないひとは、
予防接種を受けることが望まれます。
予防接種後は、2か月の避妊期間が必要になります。結婚前に風疹抗体の検査を受け、必要なら予防接種を受けておきましょう。
(血液検査で抗体の有無はわかります)

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