Vol.70 2013.010.07 「子宮頸がん」の検診

☆ 20歳代の女性では急増しています
日本人の子宮がん全体の死亡数は、年間約5千人です。子宮の入り口にできる「頸がん」と、子宮の奥にできる「体がん」は、異なる組織から発生する別のがんです。頸がんは若年者にも多く発病し、40歳以下の女性ではがん発病第1位で、特に20歳代の発病率が過去15年で10倍以上増加しています。若年者にも検診の意識が大切です。

☆原因はHPVウイルス感染
頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルス感染が原因で、感染者の一部が発病します。HPVには多くの種類があり、16型や18型は発がんしやすいタイプです。性行為によって感染し、性行動の若年化や複数の異性との性交渉が発がんリスクになります。最近では、HPVのワクチンも開発されています。ただし、すでに感染しているHPVを排除することはできません。

☆20歳になったら検診を受けましょう
頸がんは進行が緩やかながんで、検診が非常に有用です。頸がん検診は痛みもなく、
1分以内の短時間で終わります。
定期的に確実な検診をすれば、ほぼ100%がん死亡を防ぐことが可能です。
頸がんには子宮の入り口の外側に発生する扁平上皮がんと、 子宮の入り口の内側に発生する腺がんがあって、腺がんは検診方法や発生状況によって見つけくいケースがあります。 特に細胞の採取器具で発見率に大きな差が生じ、検診医師もこの点への注意が必要です。
検診受診率は、欧米(80%前後)に比べて日本(30%以下)はきわめて低い現状です。早期発見すれば治癒率が非常に高い子宮頸がん。
20歳をすぎたら子宮がん検診を受診しましょう。

 

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