Vol.72 2013.12.02 サザンカ

初冬のある朝。小春日和にさそわれ大安寺を訪ねました。大安寺は南都七大寺のひとつで、癌封じの笹酒祭り(毎年1月23日)でも有名なお寺です。山門のすぐ左手に白く清しい山茶花が咲いていました。顔をよせると、ほのかにあまい香りがします。そして、どこからかパチパチと焚き火のはぜる音、懐かしい匂いも漂ってきました。広くゆったりとした境内で、おじさんが焚き火をしているのです。「たきび」の風景に似ていませんか。
燃やしているのは落ち葉ではなく竹で、手をかざしているのはオバサンですが…。

さてサザンカは、中国で「椿」を意味する「山茶花」が、間違ってこの花の名として呼ばれるようになったようです。色は白、薄紅色が混じったもの、紅、ピンクなどがあります。椿と似ていますが散り際が違います。花ごと落ちる椿にたいし、サザンカは花びらを散らします。そのほかの見分け方は、サザンカは雄しべが開いて咲き、葉のふちがぎざぎざしています。冬の小道で花を見かけたら、ちょっと見比べてみてくださいね。

 

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