“HIV” と呼ばれるウイルス感染症で、日本では血液製剤を介した血友病の患者さんへの感染が問題となりましたが、現在の感染経路は性行為です。HIV訴訟の和解後 マスコミでも取り上げられる事が少なくなりましたが、日本でのHIV感染者は確実に増加しています。そしてHIVのハイリスクグループは10代〜20代の 若年者です。
平成19年1年間に新たにHIV感染した人の数は1,082件にのぼり、エイズ患者418件と合わせ1500件は過去最高。新規感染者報告件数は10年前の約2.7倍にも達します。
さらに、この数値は、実際に検査を受けた人の数値であり、感染していることを知らずにいるケースを考慮すると、現実にはこの4〜5倍の人が感染している可能性があります。
全国の保健所で検査を受けた人とは別に、献血した際に偶然、HIV抗体が陽性であることがわかったケースも年々増え続けています。平成19年は献血件数 493万9,548件で、前年の498万7,857件を下回るにもかかわらず、陽性件数は102件(前年87件)と増加。献血者10万人当たりの陽性率は 昨年の約1.7人から約2.0人に上昇しています。
HIV感染しないことがベストですが、感染してしまった場合でも、HIV感染=エイズではありません。早期発見によって、エイズの発病を遅らせることが可能です。早期から適切な治療を続ければ、長い間、発病を抑えることができます。
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検査法と治療法
診断は血液検査でHIVの抗体を検索しますが、感染後4〜8週までは抗体が産生されないため、感染していても検査で陽性になりません。またHIVに感染した人が直ぐにエイズを発病するわけではなく、一見健康な “HIVキャリア” となり、数年〜十数年後にエイズを発病します。この “キャリア” の存在がHIV感染を拡大していく理由といえます。
現在エイズの発病を遅らせる治療法は存在しますが、エイズ患者やキャリアの体内からHIVを完全に排除してしまう根治治療法は見つかっていません。
性行為を行う際には、コンドームを用いた感染予防が大切です。